Mastercamユーザー事例

有限会社 峰友技研 様

秋田県・秋田市内の国道7号線沿いに、およそ300坪の工場を構える有限会社峰友技研。 創業時はマシニングによる機械部品の加工からスタートした同社だが、5年前に精密加工機とMastercamを導入し微細加工の分野へと進出。持ち前のチャレンジ精神とあくなき努力により独自のノウハウを蓄積し、現在では同社の主力事業へと成長を遂げている。

Mastercamを使用するのは使用歴5年の堀内氏と、このほど新たに担当となった三船氏の2名。 高精度が要求される微細加工にも耐えうるNCデータ作成機能を高く評価し、両名のNCデータ作成における良きパートナーとして活躍しているという。

今回のMastercamユーザー訪問は、同社石塚荘司社長、微細加工担当の堀内氏、三船氏の3名にお話を伺った。

まず、創業から今日にいたるまでの沿革について教えてください。

石塚社長:創業は95年の10月です。ちょうど14年目を迎えたところで、歴史としてはまだまだ浅い会社です。 創業当初はマシニングでの機械部品加工をメインに行っておりましたが、一般的な加工品はコストと納期に追われる仕事も多いため、5年前に東芝機械の精密加工機『F-MACH』を導入し、微細加工の分野へ進出しました。 現在はマシニングでの部品加工、そして精密加工機を駆使した微細加工の2つをメインに事業を展開しています。

現在の主な業務について教えてください。

有限会社 峰友技研
石塚 荘司社長

石塚社長:マシニング加工部門では、15台の機械を使って主に半導体関連や省力化機械用の部品を製造しています。 材質はステンレスが非常に多く、おそらく5割以上はステンレスが占めているかと思います。一部で金型の加工も行ってはいますが、依頼が来た際に対応する程度で、割合はさほど多くはありません。

一方、微細加工部門では計3台の精密加工機を揃え、平均で 5ミクロンから3ミクロンと高い精度が求められる品物を加工しています。加工品は非常に様々なのでひと言では言い表せませんが、最近の例では半導体の検査用冶具や高級車に装備されるアナログ時計の針などを加工しました。材質も非常に様々で、過去にはNAK材やチタン、タングステン、ゴム、セラミックスなどの実績があります。 全般的にはテスト用や実験用の品物が多く、ほとんどが一品料理です。

新分野への進出時、微細加工を選択したのには何か理由があったのでしょうか?

石塚社長:微細加工への進出は、仕事仲間との会話の中からヒントを得ました。話を聞いているうちに「面白い。間違いなくこれからの仕事になる」と確信しましたね。微細加工という分野は以前から存在していましたが、対応できる機械を持っている会社が少なく、価格競争にさらされていないという点も決め手でした。

もっとも、始めてすぐにこの分野の仕事が取れるとは考えていませんでしたし、仕事量もさほど多くはないということもわかっていました。事実、最初の2~3年は苦労の連続でしたが、今では口コミもだいぶ浸透し、他所では「できない」と断られた仕事が当社に持ち込まれるようにもなりました。

当社は、基本的に来る仕事は断りません。経験のない形状や材質でも、まず「やってみよう」と。一度トライすればノウハウをつかめますし、それがまた次の仕事にも活きてきますから。 この分野の仕事は、実際に削ってみなければわからない部分が多いので苦労もありますが、その分やりがいもあり非常に面白いと思っています。進むべき方向は決して間違ってなかったと自信を持って言えますよ。

同社自慢の精密加工機群
手前からF-MACH442、同643、UVM-450C

ここからはMastercamに関連したお話を伺いたいと思います。Mastercamの導入経緯について教えてください。

石塚社長:Mastercamの導入は、5年前に微細加工への進出を決めた時です。「CAMがなければ、いずれ仕事にならなくなる」と考え、F-MACHと同時にMill Level-3(同時3軸用モジュール)を設備しました。

システムの選定にはほとんど迷いませんでした。東芝機械さんが実際にMastercamを使われているということもあって、特に他のシステムを候補に挙げることもなかったですね。苦労しながらも徐々に微細加工の事業が立ち上がり、今年の6月には3台目の精密加工機を導入するまでになりました。その際にMill Level-3をもう1ライセンス増設し、現在は2台のMastercamを運用しています。

Mastercamを利用した業務の流れについて教えてください。

堀内氏:Mastercamは導入当時から主に微細加工の部門で使用しています。まず製品の図面ですが、これは取引先から紙図面で支給いただくことが多いです。複雑な形状の場合は3次元データでいただくこともありますが、基本的には紙図面ですね。

三船氏:紙図面の場合は、まずMastercamのCAD機能を使ってモデリング作業を行います。Solidsオプションを追加導入していますので、形状に応じてサーフェス・ソリッド・2次元ワイヤフレームなど、それぞれのモデリング方法を使いわけながら作業を進めています。

堀内氏:加工するモデルが完成したら、続いてMastercamのCAM機能を使用してツールパスの作成を行います。形状に応じて2軸・3軸それぞれのツールパスを使いながら作業をしていますが、Mastercamは2次元的な加工に特に強いという印象があります。 そして作成したツールパスは、切削シミュレーション機能「Verify」でデータを一度確認します。問題がなければそのまま機械側にデータを送り、加工を開始するという流れになります。

微細加工品の数々

Mastercamの操作性や使いやすさはいかがでしょうか。


三船氏:過去に汎用のCADを使ったことはありましたが、CAMについてはMastercamが初めてです。2ヶ月ほど前から使い始めたので、まだ基本的なところまでしか理解できていませんが、非常に楽しんで使っています。

堀内氏:サーフェスのモデリングが若干やりづらいと思うことはありますが、大きな不満は特にありません。全体的に非常に使いやすいシステムだと思います。 Mastercamは3世代前のVersion9から使っており、のちのバージョンアップで画面周りが変更された際は、しばらくVersion9を使っていた時期もありました。ただ、今では新バージョンへの移行も問題なく済んでおり、違和感なく使用しています。

導入効果はどのような形で現れていますか。

三船氏:マシニングでの加工を担当していた当時、加工はすべて手計算と手入力で行っていました。Mastercamで加工データを作るようになってからは、作成したツールパスが加工にキチンと反映されますのでプログラム上でのミスがなくなり、不良品の発生率が激減しました。なにより、プログラムを作成する上でミスを気にすることがなくなり、精神的なプレッシャーから開放されました。

堀内氏:CAMの機能はVersion9の頃から充分満足しています。私自身は特にVerify機能を重宝しています。材料と工具の干渉を事前に確認できるので、加工者にとって非常に安心な機能です。やはり、状況がつかめないと機械を動かすのをためらってしまいますが、Verify機能でチェック後、問題がなければすぐに機械をスタートさせられます。Verify機能の信頼度は非常に大きいですね。

石塚社長:仕事仲間でもMastercamを使っているところが何社かありますが、「えっ!?こんな加工ができるの?」と驚かれることがあります。社内のマシニング担当者にもいい刺激になっているようです。 微細加工は「CAM」「機械」「測定機器」「工具」、そして「加工ノウハウ」。これらすべてが揃ってこそ実現できるものだと考えていますが、Mastercamはその役割の一端を充分果たしてくれていると思っています。

Mastercam、もしくは当社への要望や意見などはございますか。

石塚社長:微細加工を行っていく上で非常にうれしいのは、Mastercamの運用面をサポートいただいているファインデータさんと東芝機械さん、さらに当社がよく利用している工具メーカーの日進工具さん、この3社が非常にいい関係を構築しているという点です。それぞれが情報を密にし、うまくコミュニケーションが取れているのでこちらの質問に対するレスポンスも早いですし、「CAM」「機械」「工具」を効率良く使う方法をよくご存知です。ファインデータさんも月に1度くらいの割合で様子を見に来てくれますので、非常に助かっています。

最後に、貴社における今後の展望についてお聞かせください。

石塚社長:会社をこれ以上大きくしようとは思っていませんが、微細加工の幅はどんどん拡げていくつもりです。将来的にはマシニング加工と微細加工の比率を完全に逆転させたいと考えています。

私が微細加工にこだわる理由は、経営的なメリットももちろんありますが、それ以上に「面白い」ということに尽きますね。微細加工は1つの課題をクリアした途端、すぐに次の新しい課題が出てきます。難しい仕事ではありますが、そこから逃げずに挑戦していけば結果は必ずついてきます。事実、今までの仕事で加工できなかったものは1つもありません。そういう意味で微細加工は「結果の出る商売」ですし、そこが非常に面白いですね。


微細加工部門のメンバー 堀内氏(中)、三船氏(右)>
いずれにせよ、今後微細加工の分野へ注力する上で、これからもMastercamには当社の微細加工の中心を担う活躍をしてもらうよう期待しています。

― お忙しい中、ありがとうございました。

(2008年8月訪問)

■ DATA ■■■■■■

有限会社 峰友技研   http://www.hoyugiken.jp/
〒010-0114 秋田県秋田市金足下刈字北野5-4
TEL.018-872-1233 FAX.018-872-1238

【設立】 平成7年10月
【代表者】 石塚 荘司 社長
【営業品目】
・精密加工機による精密・微細加工
・一般機械加工部品および金型加工

【使用しているMastercamのモジュール】
・Mastercam Mill Level-3 ×2ライセンス

【販売・サポート担当特約店】 有限会社 ファインデータ  http://www.finedata.co.jp/
〒955-0094 新潟県三条市大島5250-3
TEL.0256-36-6311 FAX.0256-36-6312

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Last Update 2016-10-05
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